逆流性食道炎

逆流性食道炎
(咽喉頭逆流症・LPRD)とは

食道と胃のつなぎ目は、胃の内容物が食道内に逆流しないような仕組みになっています。
食べた物は強い酸である「胃酸」によって消化されますが、そのつなぎ目の働きが悪くなり、食道の下端の粘膜が溶かされて炎症を起こし、「逆流性食道炎」となります。

症状について

  • 胸やけ(例えば、みぞおちから胸の下あたりが焼けつくような感じで、思わず手のひらで胸をこすってしまう)
  • 熱いもの・酸っぱいまたは苦い液体が、のどや口の中まで上がってくる
  • 胸が「チリチリ」と痛む
  • 食道の異物感
  • その他、慢性的な咳・のどの痛み・声がれ・喘息など

検査について

内視鏡検査

食道粘膜のただれや、炎症などが確認できます。

食道シンチ

特殊な薬を使って写真を撮り、胃液の逆流状態を確認できます。
この検査は、朝から何も食べたり飲んだりしないで病院へ来ていただきます。まず最初にお薬とお水を飲みながら写真を撮影し、飲み終えたら仰向けや、腹ばいになりながら撮影を続けます。
1回目の撮影が終わると食事をしていただきます(特に何を食べても構いません)。食事が終わるとすぐ2回目の撮影を行います。方法は1回目と同様です。全て終われば後日医師より写真を見て、説明があります。

治療薬(PPI:プロトンポンプインヒビター)の内服

診断的治療といい、内服することで症状が改善するかどうか確認します。

3段階の治療法

①日常生活の改善
なるべくストレスがたまらないよう、自分なりに解消法をみつけましょう。
寝るときは背中の中央部から上を高くする、または身体の右側を下にするなど姿勢を工夫しましょう。
前かがみの姿勢は避けてなるべく腰を伸ばしましょう。ベルト、ガードル、帯などお腹を強く締めつけないようにしましょう。
重い物を持ち上げたり、強く力んだり、お腹に力を入れる動作は避けましょう。
②食生活の改善
食べ方は?

食事はゆっくりとよく噛んで、食べ過ぎはやめましょう。1回の量を減らし、1日に5~6回に分けるなど。
寝る2~3時間前には何も食べないようにしましょう。

おすすめ食品

・牛乳・乳製品:胃酸の中和作用がありますので、適時摂取します。
・卵:半熟卵・茶椀蒸し・フワフワのオムレツなど
・豆腐:湯豆腐・白和え ※ただし油揚げはおすすめしません。
・白身魚:煮魚・蒸魚・お刺身
・その他消化の良いもの:鶏肉・うどん・お粥・お餅・繊維の少ない野菜・芋・大根・ニンジン・ナス・トマト・白菜・キャベツ・キュウリ

控えたい食品

・脂肪を多く含んだ食べ物、食物繊維:長時間、胃に残りやすく消化が悪い
・玉ねぎ・ニンニク:胃から食道への逆流を活発にしてしまいます。
・その他:アルコール(特にビール、シャンパン)・コーヒー・紅茶・酸っぱいもの・柑橘類・香辛料・刺激物・チョコレート・ケーキ・甘味菓子など。

肥満、便秘は腹圧を上昇させるので解消しましょう。

➂ お薬
診察の結果、必要時、胃酸分泌をおさえる薬が処方されます。症状がなくなっても薬を勝手にやめると再発することがあります。薬の中止や減量は医師の指示に従いましょう。
今までに飲んでいた薬について医師に話しましょう。薬によっては逆流を起こすものがあります。
薬に関しての質問は、気軽に医師に相談しましょう。
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